ニリンソウのおひたし
(この記事は過去にTwitterにて投稿したものです)
ニリンソウ(Anemone flaccida)
春の林床に咲いて夏頃には枯れるスプリングエフェメラル的な生態の花で、毒草の多いキンポウゲ科では数少ない美味しく食べられる山菜の一つです
色や形には個体差が大きく今回採りに行った所では紫の強い個体もありました
ニリンソウは根茎で増えて、かつ葉を複数枚出すので葉を数枚しか出さない物も多いスプリングエフェメラルの中では比較的再生力のある方ですが、採る際は重なった葉を間引く感じで株全体の2〜3割に留めておくのが良さそうです
あとニリンソウを採る時忘れてはいけないのがトリカブト類がよく近くに生えてるって事です、写真では真ん中以外は全てエゾトリカブト(Aconitum yesoense)です
エゾトリカブトはまだ見分けのつきやすい方ですが個体差もありますしオクトリカブト、レイジンソウなどはもっと似てるので注意が必要です…
確実に間違えないのは写真のように花や蕾の付いている総苞葉を採る事です、蕾付きの茎の方が根出葉より太めで食べ応えもあります
私はいつも葉っぱばかり採ってますが…←
今回はおひたしにしました、生で食べるとやや青臭い草の味がしますがアクはほぼ無いためさっと茹でるだけで食べられます
茹でたニリンソウはスーパーのホウレンソウより癖が無いです、紫の個体は茹でると色が抜けましたが、ほんのり甘みと旨みがあり少し海苔にも似た風味でめちゃくちゃ美味しいです…
ニリンソウには刺激性のあるプロトアネモニンや心臓毒のアネモニンが微量含まれるらしいですが、よほど大量に食べない限り死に至るような事はないと思われます…
美味しいですがトリカブトといい何かしらリスクはつきものですね…
[総合]
ニリンソウは野草の中でもとにかく癖が無いので色々な料理と合わせられそうです!
乾燥させるとより香りが強くなる上、某漫画の通り肉との相性もいいのでレンジで水分を飛ばしたものをちびちび使っていきます
ふと思ったけどニリンソウがトリカブトに似てるのってもしかして美味しいからって食べられ続けた結果トリカブト に似てるのが生き残ったとかそんなんじゃ無いよね…?
動物もトリカブトとニリンソウを見分けるのかな…?
あとニリンソウってなんで商業栽培されないんだろう…普通にスーパーに並んでもいいと思うんだけどな…
ミツバみたいに水耕栽培で大量に作れないかな…?うちの庭にあるのからちょっととってやってみようかな…